エチオピアコンガの焙煎について
今回はエチオピアイルガチェフェコンガの豆に絞ってその風味の特徴や焙煎について書きます。
焙煎を始めて9年、ほぼ毎年焼いているエチオピアコンガですが毎年新しい気づきをくれる豆でもあります。
コンガはエチオピアの南に位置するイルガチェフェ村に属する地区そして、組合になります。
焙煎士からの人気も高く様々な珈琲屋さんでよく目にするイルガチェフェの一つという印象です。
香り、味については花の様な香りが特徴のイルガチェフェの中でも特に爽やかな香りを持つのがこのコンガ。
と言うのも、焙煎は深く焼くにつれてフルーティさ(果実味)も重くなります。ライトな白ワインからフルボディの赤ワインへ変化するかの様に実に極端に変化していきます。
サラッとした口当たりから、焙煎が進むに連れて次第にトロミを感じるようになります。
コンガはその過程でフルーティな香りがパッと消えてしまうという傾向があります。
焙煎のポイントとしては、浅煎りから中煎りになる場所、私の焙煎機の温度で223~4℃あたり、一ハゼが終わったあたりでしょうか。
なので要するに、爽やかな浅煎り付近のみで試行錯誤するしか手がない豆とも言えます。
これがコンガが爽やかなキャラクターの理由だと私は考えています。
つまり、コンガの焙煎については一ハゼが終わって以降だと特徴を出すのは難しくボディのある果実も出しずらい。と感じてます。
焼き方により様々ですので曖昧な表現で書かせていただきます。申し訳ないです。
ちなみに、今まで焼いてきたコンガは主にBNT社とwete ambela社のものです。
ここからは余談ですが…
冒頭に戻り、毎年気づきをくれるこのコンガ。
今年はそもそも一ハゼ終わり以降にボディが出て来てトロミが出てくる、と言う考えにも新解釈を見せつけてくれました。
今年は例年に無い程の強いベリー感に加え、粒の小さいコンガが来ました(wete ambela社)
あまりにも粒が小さいと火の入りも早いので、一ハゼ終わりでもニハゼが始まった程の熱入りになってきます。
一ハゼ終わりの時点でも酸味は消え、ボディやトロミも出てきます。ですが通常のニハゼが始まったポイントよりも外側も浅いわけですから中浅の果実味がありつつ、酸味は消えてトロミもでてくる。こんなパターンもあるのだなと…思いつつもイルガチェフェは全体的に見ても小さい豆ですが、その中でもさらに小さいものでしたから特例と言ってもいいかもしれません。
豆のサイズでの焼け方については過去ブログでもたくさん書いてますので、よければ見てください。
以上ざっくり書いた今のコンガについてです。
読んでいただきありがとうございました。
※数字より主観の嗜好での表現も多く書く事もあります。そういった軸での実験も多いですので、ご了承下さい。
※様々な要因がある中の一部分のみの表記になります。読んで下さった方はたくさんの歯車の一つと考えていただけると嬉しいです。
※日頃の焙煎業務での作業を日記的に書きますので、脈絡や順序が整っていない事が多いです。気長にお付き合い下さい。