生豆の加水実験|(2)


前回の加水実験の結果を踏まえて今回は…

・中国の発酵プロセス(アナエロビックナチュラル)の豆1400gを瓶に入れて100ccの水を加えてよく撹拌。
その後30分毎に4回ほど攪拌して放置。
5時間後、水分を完全に吸水したのを確認し焙煎。

この様な方法がより良い加水と考え行いました。

前回の浸水ではやはり香りの成分が水中に溶け出して香りが弱くなり、苦味が目立ちやすくなるためにゆっくり中心まで水分を浸透させなおかつ成分の流出を防ぐには良いと考えました。

焙煎は前回と同じ当店焙煎機にて一ハゼ終わり後30秒の辺り(焙煎の上げ規準は温度で毎度見ているため223℃上げを固定しています。温度計の太さで3℃前後の変化も出るので温度は参考程度レベルで捉えていただけると嬉しいです。)の焼き止めです。

味の変化についてですが、前回の浸水より明らかに表情がはっきりあり苦味の弱い珈琲が焼き上がりました。浸水より少量を吸水させる方法が風味を損なうことはないという事です。


ですが、ここまで苦味を出さない事に成功してもなおマイナスな焦臭い香りは残っており、中国の2021/22年クロップに対して悔いなく諦める事ができました。良いのか悪いのか…て感じですが出し切って来れなら仕方なし、という感じです。


今後生豆を寝かせて化ける可能性もありますし、しばらく発想が降ってくるまでこの豆は寝かせておこうと思います。



※数字より主観の嗜好での表現も多く書く事もあります。そういった軸での実験も多いですので、ご了承下さい。

※様々な要因がある中の一部分のみの表記になります。読んで下さった方はたくさんの歯車の一つと考えていただけると嬉しいです。

日頃の焙煎業務での作業を日記的に書きますので、脈絡や順序が整っていない事が多いです。気長にお付き合い下さい。